どうやら赤薔薇会と連絡を取り合う気のようだ。もし応援でも来られたら……。

「頼む……助けてくれ。どうしたらいい? 早くしないと捕まってしまう」

 必死に赤薔薇会に助けを求める犯人。しかし声は、聞こなかったが、少し話した犯人の様子が急におかしくなった。女性客を手離したがフフッ……と笑い出した。
 ど、どうしたんだ……?
 俺は、不思議に思っていると犯人は、笑いながら拳銃を自分の頭に向けてきた。
 えっ? ま、まさか……。

「まずい……!?」

 神崎さんは、慌てて止めようとする。だが遅かった。犯人は、笑いながら自分の拳銃で頭を撃ってしまった。
 犯人が倒れると周りは、大きな悲鳴が飛んだ。そんな……まさか犯人が自ら死を選ぶなんて!? 俺は、唖然とした。
 すると神崎さんは、すぐ犯人のPCウォッチを外した。そして中身を確かめようとするが……。

「チッ……ロックがかかっているな」

 神崎さんは、舌打ちをする。どうやロックをかけていたらしい。これだと解除しない限り中を見ることは出来ない。
 その後すぐに警察官達が店内に突撃してきた。そして、この状況に驚いていた。

 残りの犯人2人は、無事に捕まり人質になった俺達は、無事に解放された。
 自殺をした犯人は、どうやらこの犯人のリーダー的役割をしていたらしい。             しかし一体何が起きたんだ? 何か様子が変だったし。
 あのPCウォッチの中身を調べたら何か分かるのだろうか? 
 それに赤薔薇会に関する情報が入っているかもしれない。俺は、気にしていたら警察の人が神崎さんの前に近寄ってきた。

「……久しぶりだな。一条」

「お久しぶりです、神崎さん。しかし、あなたは、銃刀法違反を犯してしまいました。それと自殺した犯人との話を聞きたいので速やかにご同行をお願いします」

 えっ……ちょっと待って!? 俺は、慌てて止めようとした。だって。
それは、皆を助けるためで正当防衛じゃあ?

「ちょっと待ってください。銃刀法違反って。神崎さんは、皆を守るためにしたことです。それに犯人は、自分から自殺した訳で」

「例え理由があっても違反は違反です。それに……この方は、もう刑事ではない。

 例え元刑事だとしても無闇に人が居る前で銃を向けるものではないですし、撃った時点で法に触れています」