すると神崎さんは、チェアーに座るとプロジェクターが反応して起動を始めた。
 ポログラフのキーボードが出現すると神崎さんは、そのキーボードで打ち始めた。このポログラフのキーボードは、普通のキーボードと何も変わらなく手で操作が出来る。壁は、プロジェクターに反応して画面として映す。
 壁一面には、映して出された映像には、多数のコインロッカーの映像が映っていた。監視カメラの映像か? 何故コインロッカーなんて?
 俺は、不思議そうに見ていると神崎さんは、クスッと笑った。

「ミキって奴が篠田に渡したのは鍵だ。しかもコインロッカーのな」

 あれは、コインロッカーの鍵だったんだ!?
 俺が驚いていると神崎さんは、さらに高速でキーボードを打って行くとプロジェクターが反応して画面が地面に向くように移動して横になる。
 すると映像からポノグラフに。顔のない人形が4体現れた。人形?

「これで詳しく説明する。篠田は、本人が接触をして薬を受け渡しをするのではなくてコインロッカーを利用して交換をしていたんだ!」

 えっ? コインロッカーを使い交換していた!?
 俺は、さらに驚いてしまった。神崎さんは、気にすることなく説明を続ける。

「赤薔薇会の部下がAとする」

 2体の人形が現れた。これを使い、立体的に説明してくれる気だろう。なるほど。
 これなら、俺でも分かりやすい。説明によると……。

 Aを利用して薬を封筒に入れるとローカーに入れさせる。そしてロッカーの鍵は、ミキに渡した。するとミキは、その鍵を自分や人から通して篠田に渡す。
 篠田は、指定のロッカーに行きそれを確認する。
そして同じ柄の封筒を入れる。その中身は、現金だ。一度閉めて日を改めて薬の入った封筒だけを回収する。

 そしてもう一度閉めるとその鍵は、ミキに渡さずに赤薔薇会が用意した奴……何も知らない一般人のBに渡した。Bは赤薔薇会は、またAを利用して鍵を受け取る。
 Aは現金が入った封筒を回収させて、これで取引が終了だ。
 なるほど……うん? しかし、それだとコインロッカーと篠田を張り込めば怪しい行動をしている姿が目撃されるはずだ。それに赤薔薇会も。

「しかし、それだと逆に篠田の行動を探ればロッカーで怪しい行動したら、すぐにバレませんか?」