「…碧斗」
さっきまでの乱暴な声から落ち着いた声になった。
「…お前が来ないとあさひが悲しむだろ」
どうしたって悲しませるんじゃないか、俺の気持ちもあさひにとっては。
「…、あさひに会いたくないの?」
「……。」
「もう子供じゃないんだから」
子供だよ。俺はずっと子供だ。
でもどうせならずっと子供のままでいたかった。そしたらいつまでもあさひと手を繋いでいられたのに。
「あさひに、言うことあるだろ?」
「………。」
「大事なこと、あるだろ!」
「兄貴が決めつけんなよ、ムカつく」
「俺は碧斗の兄ちゃんだからな!お前より知ってることも多いんだよ!」
「……っ」
「碧斗!ほら!」
………。
兄貴が俺の何を知ってるんだよ。
あさひより先に生まれた兄貴にはわからないだろ。
俺だって本当は…っ
わかってるんだよ…
ゆっくりと腰を上げ、ドアに近付き鍵を開けた。
さっきまでの乱暴な声から落ち着いた声になった。
「…お前が来ないとあさひが悲しむだろ」
どうしたって悲しませるんじゃないか、俺の気持ちもあさひにとっては。
「…、あさひに会いたくないの?」
「……。」
「もう子供じゃないんだから」
子供だよ。俺はずっと子供だ。
でもどうせならずっと子供のままでいたかった。そしたらいつまでもあさひと手を繋いでいられたのに。
「あさひに、言うことあるだろ?」
「………。」
「大事なこと、あるだろ!」
「兄貴が決めつけんなよ、ムカつく」
「俺は碧斗の兄ちゃんだからな!お前より知ってることも多いんだよ!」
「……っ」
「碧斗!ほら!」
………。
兄貴が俺の何を知ってるんだよ。
あさひより先に生まれた兄貴にはわからないだろ。
俺だって本当は…っ
わかってるんだよ…
ゆっくりと腰を上げ、ドアに近付き鍵を開けた。



