気づけば、中学3年生。
この3年間、キミと同じクラスになる事は無かった。それに部活も違う。だから、会話をすることもなく。

別々の高校に行けば、もう、会えないかもしれない。喋ることさえ、出来ないかもしれない。


このまま、学校を卒業すれば…。


もし、次に会うのが、同窓会とか何年も何年も先の話だとしたら。謝れるのは10年後になるかもしれない⋯。


いや、もしかすると、もう一生会えないかもしれない。


―――そんな思いを抱えていれば、中学3年生の、夏は過ぎていた。




部活も引退し、沈んでいない夕日を見つめる。

いつも、逃げてるまま。小学校の時と変わらない僕は、もう、そのオレンジ色の夕日を見るのも嫌になっていた。






イラついて、イラついたから。
こんな自分に、イラついて。





誰もいない、教室。
部活を引退した同級生の3年は、もう帰っていて。


キミの教室に入り、キミの、机に、シャーペンを握って書いた。





〝ごめん〟




たった、3文字の言葉。