次の日も、帰り際、その背中を追いかけた。

でも、昨日と同じことを思ってしまい謝ることが出来ず。

次の日も、次の日も。

夕日に向かって帰るキミを追いかける。


謝りたいのに、謝ることが出来ない。日を増す事に謝らなきゃって思いが強くなるのに、それに比例して、どんどん謝ることが出来なくなっていく。


―――この間は、ごめん
―――1週間前は、ごめん
―――1ヶ月前は、ごめん
―――去年は、ごめん


キミにそう言って謝ろうと思うのに。


気づけば、―――小学生の時は、ごめん。になるほど、月日が経ってしまっていた。



中学校は小学校の隣だから、帰り道は小学生の時と変わらない。僕はサッカー、キミは吹奏楽部。

校舎の外で練習しているキミに、何度も謝ろうと思った。ちょっと暇があったら、キミに分からないように見てたりもした。


「じゃあ、帰るわ」


帰りは、キミに会わせて出来るだけ帰るようにした。オレンジ色の夕日が沈みかけているそこに向かっているキミの背中を見ながら。いつでも謝れるように。


それでも僕は、謝れない。


恥ずかしいより、もう、今更感が勝っていて。



キミは、覚えているだろうか。