──大丈夫ですか? しっかりしてください!
誰かの呼ぶ声がする。
ずっと塾でも聞いていて、桜川君と談笑している低い優しい声。
その声の主の顔が見たいのに、視界がぼやけていて、私は見れない。
体が宙に浮いて、私は空を飛んでいる気分になった。
ぼやけた視界が少しだけ鮮明になって、私のずっと好きな人──柚宇君の顔を目視した。
彼は、不安そうな顔でこちらを覗き込んでいる。
──大丈夫、です。
震える口でなんとかそう言うと、柚宇君は、更に慌てた顔をして、私を抱きかかえた。
──大丈夫だから。
私は、柚宇君のその言葉を聞いたが最後、意識が闇のなかに落ちていった。
※※※
誰かの呼ぶ声がする。
ずっと塾でも聞いていて、桜川君と談笑している低い優しい声。
その声の主の顔が見たいのに、視界がぼやけていて、私は見れない。
体が宙に浮いて、私は空を飛んでいる気分になった。
ぼやけた視界が少しだけ鮮明になって、私のずっと好きな人──柚宇君の顔を目視した。
彼は、不安そうな顔でこちらを覗き込んでいる。
──大丈夫、です。
震える口でなんとかそう言うと、柚宇君は、更に慌てた顔をして、私を抱きかかえた。
──大丈夫だから。
私は、柚宇君のその言葉を聞いたが最後、意識が闇のなかに落ちていった。
※※※