* * *
「ゲン! きさまの せいだ!! きさまの!!」
里の入り口には簡単な柵と門がある。獣が入り込まないように、アキラ兄さんが〈植物魔法〉で作ったものだ。その前で、オレは胸ぐらを掴まれた。
「お前は……キンダー!! どうして!?」
村の門番キンダー。あの村で、まだオレたちに心を許していない一人。なんでこの里にいるんだ?
「きさまの せい センディ きえた!! アニーラ 泣いてる!!」
泣き叫びながらキンダーが殴りかかってくる。
「ちょっキンダーさん落ち着けって!!」
マコトが慌てて制止する。センディが……消えた?
「せいせき おまえ ひとり さがせ!! センディ まきこむな!!」
「どういうことだ!? 聖石? センディが聖石探しにいったのか!?」
センディとの会話を思い出す。オレを手伝うと言っていた。もちろんオレは断ったけど……ちゃんと8歳の子供が納得するような断り方ができてたか? いや、あの顔はきっと納得していない。
すうっと、頭から血の気が引いていく。目の前が暗くなる。そして考えるよりも先に足が動いた。
「待ってゲン!」
背後でリョウの声。けどオレの足は止まらない。
「止まれッ!ゲンッ!!」
より大きな怒鳴り声。同時に山道に何かが現れ、駆け下るオレの足首にまとわりついてきた。
「おわっ!?」
足を取られたオレは地面に倒れ込む。見るとツタが絡みついていた。すぐに襟首をぐいと掴まれて起き上がらされる。アキラ兄さんだった。
「落ち着け!! 何ひとりで突っ走ってんだ!」
いつも落ち着いた物腰の最年長メンバーは、鬼のような形相でオレを一喝した。その後ろにリョウたちも追いすがってくる。
「ゲン、まずは説明して」
「ゲン! きさまの せいだ!! きさまの!!」
里の入り口には簡単な柵と門がある。獣が入り込まないように、アキラ兄さんが〈植物魔法〉で作ったものだ。その前で、オレは胸ぐらを掴まれた。
「お前は……キンダー!! どうして!?」
村の門番キンダー。あの村で、まだオレたちに心を許していない一人。なんでこの里にいるんだ?
「きさまの せい センディ きえた!! アニーラ 泣いてる!!」
泣き叫びながらキンダーが殴りかかってくる。
「ちょっキンダーさん落ち着けって!!」
マコトが慌てて制止する。センディが……消えた?
「せいせき おまえ ひとり さがせ!! センディ まきこむな!!」
「どういうことだ!? 聖石? センディが聖石探しにいったのか!?」
センディとの会話を思い出す。オレを手伝うと言っていた。もちろんオレは断ったけど……ちゃんと8歳の子供が納得するような断り方ができてたか? いや、あの顔はきっと納得していない。
すうっと、頭から血の気が引いていく。目の前が暗くなる。そして考えるよりも先に足が動いた。
「待ってゲン!」
背後でリョウの声。けどオレの足は止まらない。
「止まれッ!ゲンッ!!」
より大きな怒鳴り声。同時に山道に何かが現れ、駆け下るオレの足首にまとわりついてきた。
「おわっ!?」
足を取られたオレは地面に倒れ込む。見るとツタが絡みついていた。すぐに襟首をぐいと掴まれて起き上がらされる。アキラ兄さんだった。
「落ち着け!! 何ひとりで突っ走ってんだ!」
いつも落ち着いた物腰の最年長メンバーは、鬼のような形相でオレを一喝した。その後ろにリョウたちも追いすがってくる。
「ゲン、まずは説明して」