こんなウワサになって、きっと井関先生の耳にも入ってるよね。

 毎日届いていた手紙。

 それを持って先生のところに行くことも、会いにいく理由さえも、もう見付けられずにいた。

 何も変わらない毎日。

 先生に会えることが嬉しかった毎日、今は顔を合わせることも苦しい……こんな時、先生が担任ということが辛く感じる。

 井関先生と毎日顔を合わせても、言葉を交わすことはないまま、冬休みに入った。

 外は無数の輝くネオン。駅前に設置された高く高く、天まで伸びる程の輝くツリーも、今の私には無感動だった。

 笑顔で通り過ぎる恋人たちも、今の私には微笑ましさも感じない。まるで、以前の私に戻ってしまったようだ。

 ミカからも、あれ以来連絡は無い。

 先生を好きだという気持ちも変わらない。でも、何の解決策も見付けられないまま、私は1人最悪の気持ちで年末年始を迎えた。