「あー、ほんっと楽しみ!」

「……私も」

「蘭ちゃん可愛いから声掛けられちゃうかもなぁ。絶対わたしから離れないでね。蘭ちゃんのことはわたしがまもるので!」

「逆じゃない?私が杏未のこと守るし」

「あれ?わたしたち付き合ってる?」

「かも?」

「あははっ!テンションあがってきた!」



夏の暑さはまだまだ残るけれど、空気は少しずつ涼しさを取り戻していた。目的地への歩みを進めながらそんな会話をする。


杏未は本当に楽しそうだった。歩くにはちょっと長い道のりを歩いている今だって、ニコニコと幸せそうな顔をしている。


私と一緒に学校行事に参加出来ることが本当に嬉しいみたいだ。