「背の君様。なんだか、お声が高くなったような……」
二人の間に、父が分け入った。
「峠は越したと言っても、まだ病床の身。声もいつもと違うのは、当たり前の事じゃ。」
「そうそう。まだ、本調子ではない故のう。」
母である東の方も、間に入る。
事情を知っている佐島は、その様子を見て、ハラハラドキドキだ。
「そう……ですよね。」
ほっとする父・母と依楼葉。
「ところで、依楼葉様の姿が、見えませんが……」
三人は、またビクビクと、体を震わせる。
「実は……」
東の方が、ある事を思いつく。
「嫁入りの前に、私の実家にて、作法見習いをする事になったのです。」
それを聞いた桃花は、顔がぱぁっと明るくなる。
「まあ。もしかして、嫁入り先が、決まったのですか?」
「ええっと……まだ、なの、です、が……」
苦しい言い訳に、依楼葉と東の方が、目を合わせる。
二人の間に、父が分け入った。
「峠は越したと言っても、まだ病床の身。声もいつもと違うのは、当たり前の事じゃ。」
「そうそう。まだ、本調子ではない故のう。」
母である東の方も、間に入る。
事情を知っている佐島は、その様子を見て、ハラハラドキドキだ。
「そう……ですよね。」
ほっとする父・母と依楼葉。
「ところで、依楼葉様の姿が、見えませんが……」
三人は、またビクビクと、体を震わせる。
「実は……」
東の方が、ある事を思いつく。
「嫁入りの前に、私の実家にて、作法見習いをする事になったのです。」
それを聞いた桃花は、顔がぱぁっと明るくなる。
「まあ。もしかして、嫁入り先が、決まったのですか?」
「ええっと……まだ、なの、です、が……」
苦しい言い訳に、依楼葉と東の方が、目を合わせる。