藤壺の女御・桜子もその女房達も、皆、依楼葉の話に夢中になった。
「その時、漢軍から楚の歌が流れてきたのです。四方の敵陣から故郷の歌が聞こえる。その歌を聞いて、楚軍の長・項羽は、味方の多くが敵に回った事を知ったのです。それが”四面楚歌”の由来です。」
皆、ほうっとため息をつく。
そんなたった四文字の漢字に、そんな話があったとは。
「そして、この端の方に描かれている女性なのですが、この方は項羽の恋人の虞美人と呼ばれる姫です。」
「まあ……」
女房達も、一気に興奮してくる。
「周りが敵に囲まれ、項羽よりここから脱出しろと言われたのですが、項羽の足手まといにならないように、自殺したとか。」
「ええっ!」
今度は皆、一気に悲しそうな顔をする。
「それ以来、その場所にはヒナゲシの花が咲くようになり、ヒナゲシの花を、”虞美人草”と呼ぶそうですよ。」
そこで皆から依楼葉へ、拍手が送られた。
「その時、漢軍から楚の歌が流れてきたのです。四方の敵陣から故郷の歌が聞こえる。その歌を聞いて、楚軍の長・項羽は、味方の多くが敵に回った事を知ったのです。それが”四面楚歌”の由来です。」
皆、ほうっとため息をつく。
そんなたった四文字の漢字に、そんな話があったとは。
「そして、この端の方に描かれている女性なのですが、この方は項羽の恋人の虞美人と呼ばれる姫です。」
「まあ……」
女房達も、一気に興奮してくる。
「周りが敵に囲まれ、項羽よりここから脱出しろと言われたのですが、項羽の足手まといにならないように、自殺したとか。」
「ええっ!」
今度は皆、一気に悲しそうな顔をする。
「それ以来、その場所にはヒナゲシの花が咲くようになり、ヒナゲシの花を、”虞美人草”と呼ぶそうですよ。」
そこで皆から依楼葉へ、拍手が送られた。