ボーンは二人に椅子に座るよう言って、奥から丸めた紙を持ち出してきた。
「実は、実物はここには無いんですが、この絵の箱に良く似ていると思いましてね。どうぞご覧になってください」
ボーンが紙を広げると、そこには確かにリリアとアレンが描いた絵をもっと写実的に描いた箱が三つ描かれていた。背景には地図が描かれている。
箱は少しづつ装飾の感じが違っている。
そしてその中のひとつは間違いなくハイディが謎のベールの女性から受け取り、サラと一緒に鍵を探し出したあの封じの箱だった。
「この三つの箱には何かいわくがあるのか?」
グレンが尋ねると、ボーンはその中のひとつを指さして話し始めた。
「もう二十年くらい前のことですが、ある女性がこの箱を持ってきましてね。自分が戻るまで預かって欲しいと言うんです。でもうちは質屋でもないし、買い取ったもんは客が付けば売りますぜと言ったら、ちょうどそこにいた別の客が、なら自分が買って預かっておくと言うんです。何かいわく付きだったのか、その後その箱を買って行った女性はサルマンホテルの支配人と結婚して、若くして亡くなったそうですよ」
「この絵には箱が三つ描かれているが、他の箱は?」
「ひとつはその箱を持ってきた女性が持ち帰りました。もうひとつはソマン川に流したって言ってたな。この絵はその時預かったんです。箱を探しに来た人がいたら箱は決して三つ同時に開かんようによくよく注意してやってくれと言われました」
「同時に開いたらどうなるんだ?」
「さぁ、そこまでは。ところで、この箱を探してるのはサラという名前の女の子ですかい?」
「そうだが、サラがどうかしたのか?」
「実は、実物はここには無いんですが、この絵の箱に良く似ていると思いましてね。どうぞご覧になってください」
ボーンが紙を広げると、そこには確かにリリアとアレンが描いた絵をもっと写実的に描いた箱が三つ描かれていた。背景には地図が描かれている。
箱は少しづつ装飾の感じが違っている。
そしてその中のひとつは間違いなくハイディが謎のベールの女性から受け取り、サラと一緒に鍵を探し出したあの封じの箱だった。
「この三つの箱には何かいわくがあるのか?」
グレンが尋ねると、ボーンはその中のひとつを指さして話し始めた。
「もう二十年くらい前のことですが、ある女性がこの箱を持ってきましてね。自分が戻るまで預かって欲しいと言うんです。でもうちは質屋でもないし、買い取ったもんは客が付けば売りますぜと言ったら、ちょうどそこにいた別の客が、なら自分が買って預かっておくと言うんです。何かいわく付きだったのか、その後その箱を買って行った女性はサルマンホテルの支配人と結婚して、若くして亡くなったそうですよ」
「この絵には箱が三つ描かれているが、他の箱は?」
「ひとつはその箱を持ってきた女性が持ち帰りました。もうひとつはソマン川に流したって言ってたな。この絵はその時預かったんです。箱を探しに来た人がいたら箱は決して三つ同時に開かんようによくよく注意してやってくれと言われました」
「同時に開いたらどうなるんだ?」
「さぁ、そこまでは。ところで、この箱を探してるのはサラという名前の女の子ですかい?」
「そうだが、サラがどうかしたのか?」