毎朝、6時に起きる。
別に起きる事は苦で無くて、階段を降りるため自室から出る。下に行き、1番にすることは洗面台で顔を洗うこと。




さっぱりした後、髪の毛を一つくくりに後ろで縛り、玄関の靴の個数を見てキッチンに向かい食パンが入っている棚を開けて、それを1枚取り出しトースターの中に入れる。


お兄ちゃんの靴がないから、パンを焼くのは1枚でいい。
またどこかに夜遊びして、帰ってきていないお兄ちゃん。


誰もいない静かなリビングでは、ジーーーっと、トースターが動く音だけが響き。



パンを焼いている間に、短時間設定で洗濯機を回す。




いつもの日常。




━━━━━━「侑李を頼むわね」


そう言われたのは、私が小学生の頃だった。