昼休みにお弁当を食べていると、陽ちゃんからLINEがきた。
【委員会だから遅くなる】
【待ってるよ】
【先に帰ってろ】
私の希望はあっさり却下されてしまい、思わず眉を寄せていた。
来月に行われる文化祭の実行委員になった陽ちゃんは、夏休みが明けてからは特に忙しくて、最近は一緒に帰れる機会が減ってしまった。家までは徒歩でも十五分もかからないけれど、今日は一緒に帰れると思っていたからため息が零れる。
「なに? 愛しの幼なじみくんから?」
「また委員会だって」
からかうような言い方には触れずに素直に落ち込んでいると、同情の視線を寄越された。「どんまい」と肩を叩かれるとますます気が滅入って、再びため息が漏れた。
「最近、一緒に帰れてないんだけど」
「文化祭まであとちょっとだからね」
「文化祭なんて早く終わればいいのに……」
「素直なんだか素直じゃないんだか」
呆れた笑いにも言い返す気にはなれなくて、気分が落ち込んでいくとわかっていながらもLINE画面を見つめていた。
午後の授業が始まっても身が入らなくて、いつにも増して数学がつまらなく感じた──。
【委員会だから遅くなる】
【待ってるよ】
【先に帰ってろ】
私の希望はあっさり却下されてしまい、思わず眉を寄せていた。
来月に行われる文化祭の実行委員になった陽ちゃんは、夏休みが明けてからは特に忙しくて、最近は一緒に帰れる機会が減ってしまった。家までは徒歩でも十五分もかからないけれど、今日は一緒に帰れると思っていたからため息が零れる。
「なに? 愛しの幼なじみくんから?」
「また委員会だって」
からかうような言い方には触れずに素直に落ち込んでいると、同情の視線を寄越された。「どんまい」と肩を叩かれるとますます気が滅入って、再びため息が漏れた。
「最近、一緒に帰れてないんだけど」
「文化祭まであとちょっとだからね」
「文化祭なんて早く終わればいいのに……」
「素直なんだか素直じゃないんだか」
呆れた笑いにも言い返す気にはなれなくて、気分が落ち込んでいくとわかっていながらもLINE画面を見つめていた。
午後の授業が始まっても身が入らなくて、いつにも増して数学がつまらなく感じた──。