「どうしたの?」 いつの間にか帰る準備を終えた乃愛が、顔を覗かせてくる。 「なんでもない!」と言おうとしたけれど、既に遅し。 「へえー、可愛いじゃん。この子」 乃愛がそう言った。 乃愛だって美少女なのに……。そんな乃愛が言うってことは、大勢の人が可愛いって認めるよね。 ひょっとしたら……。 なんてことを考えて、スマホをサッとしまってしまう。 「莉々香?」 「ごめんごめん! 急にしまったりして!」 私は、そう言って