ブラブラと二人で歩いていると、次第に空腹を感じ始めた。
時計を見てみると、ちょうどお昼頃。
結菜は魚たちを見るのは見飽きない様子だったけど、少しくらいはお腹が空いているはずだから、結菜をこの水族館内のレストランに誘う。
「ねぇ、結菜。そろそろ昼食にしようか」
今も真剣に水槽内を優雅に泳ぐ魚を見ている結菜は僕の声にピクリとも反応しない。
彼女にそっと近寄り、肩をポンポンと叩く。
「結菜、そろそろご飯にしようか」
少しビクッとした結菜だったが、僕がもう一度言うと、
「うん、食べよう! 私ここのレストラン来たかったんだ!」
すぐに笑顔になって一緒にレストランへ向かう。
水族館の二階にあるそのレストランには、
昼頃ということもあって大勢の人がいた。
混雑している店内をはぐれないように結菜の手を握って歩く。
「何にする?」
「ん~、私この『ドルフィンプレート』でいいかな! あ、あとデザートも!」
「結構食べるね」
「むー! なんか嫌な言い方だね。彼氏に沢山食べるのがいいって言われると複雑だよ……」
「ごめん、そういう気はなかった」
結菜は頬をぷくぅと膨らませて、そっぽを向く。
「……ふふっ。蒼君、オロオロしすぎだよ。メイメイがやっていた事ってこういう事なんだね。反応面白いなぁ」
どうやら、反応で遊ばれていたようだ。
僕がたまに輝はこんな気持ちになっていたのかと思うように、結菜も同じ事を思っていたのだろう。
結菜と同じことを思えたことがすごく嬉しかった。
僕らが話をしている間に注文が回ってきた。
ドルフィンプレートと僕はエビフライカレーを食べたかったから、それを注文。
そして、結菜は食後のデザートとして、ベリーパフェを注文した。
僕は財布から五千円札を取り出す。
「払うよ」
「だーめ! 私の分は私が払う。蒼君は自分の分を払って」
デートは男が払う。
そう思っていたから、少し多めにお金を持ってきたが、結菜はそういう固定概念がないらしく、それから少し言い合ったが結局は僕が折れ、お金は割り勘になった。
運よく空いていた海が見える席に移動し、僕はスプーンでカレーをすくって、食べる。
こういう所で食べるカレーは万人受けするように少し僕にとって辛めにつくられている。
普段食べているカレーはレトルトでも中辛だが、メーカーによって辛さが辛口寄りだったり、甘口寄りだったりする。
これは、辛口寄りだったようだ。
それでも、多少辛さがあるだけで食べれないことはない。
「んー! おいしー!」
エビフライをかじろうとした時、結菜の嬉しそうな声が聞こえた。
かなり大きなハンバーグをむしゃむしゃと食べながら、結菜は嬉しそうに破顔する。
結菜の子供っぽい所が本当に好きだ。
僕は結菜と一緒にいて楽しいだけでなく、きっと結菜に癒されていたのだろう。
『独り』が慣れかけていた自分を結菜の天真爛漫な性格が『独り』を払拭してくれた。
結菜の楽しそうな顔を、嬉しそうな顔をこれからもずっと僕の隣で見ていきたいな。
エビフライをかじった時、サクサクという音がやけに大きくて響いた。
時計を見てみると、ちょうどお昼頃。
結菜は魚たちを見るのは見飽きない様子だったけど、少しくらいはお腹が空いているはずだから、結菜をこの水族館内のレストランに誘う。
「ねぇ、結菜。そろそろ昼食にしようか」
今も真剣に水槽内を優雅に泳ぐ魚を見ている結菜は僕の声にピクリとも反応しない。
彼女にそっと近寄り、肩をポンポンと叩く。
「結菜、そろそろご飯にしようか」
少しビクッとした結菜だったが、僕がもう一度言うと、
「うん、食べよう! 私ここのレストラン来たかったんだ!」
すぐに笑顔になって一緒にレストランへ向かう。
水族館の二階にあるそのレストランには、
昼頃ということもあって大勢の人がいた。
混雑している店内をはぐれないように結菜の手を握って歩く。
「何にする?」
「ん~、私この『ドルフィンプレート』でいいかな! あ、あとデザートも!」
「結構食べるね」
「むー! なんか嫌な言い方だね。彼氏に沢山食べるのがいいって言われると複雑だよ……」
「ごめん、そういう気はなかった」
結菜は頬をぷくぅと膨らませて、そっぽを向く。
「……ふふっ。蒼君、オロオロしすぎだよ。メイメイがやっていた事ってこういう事なんだね。反応面白いなぁ」
どうやら、反応で遊ばれていたようだ。
僕がたまに輝はこんな気持ちになっていたのかと思うように、結菜も同じ事を思っていたのだろう。
結菜と同じことを思えたことがすごく嬉しかった。
僕らが話をしている間に注文が回ってきた。
ドルフィンプレートと僕はエビフライカレーを食べたかったから、それを注文。
そして、結菜は食後のデザートとして、ベリーパフェを注文した。
僕は財布から五千円札を取り出す。
「払うよ」
「だーめ! 私の分は私が払う。蒼君は自分の分を払って」
デートは男が払う。
そう思っていたから、少し多めにお金を持ってきたが、結菜はそういう固定概念がないらしく、それから少し言い合ったが結局は僕が折れ、お金は割り勘になった。
運よく空いていた海が見える席に移動し、僕はスプーンでカレーをすくって、食べる。
こういう所で食べるカレーは万人受けするように少し僕にとって辛めにつくられている。
普段食べているカレーはレトルトでも中辛だが、メーカーによって辛さが辛口寄りだったり、甘口寄りだったりする。
これは、辛口寄りだったようだ。
それでも、多少辛さがあるだけで食べれないことはない。
「んー! おいしー!」
エビフライをかじろうとした時、結菜の嬉しそうな声が聞こえた。
かなり大きなハンバーグをむしゃむしゃと食べながら、結菜は嬉しそうに破顔する。
結菜の子供っぽい所が本当に好きだ。
僕は結菜と一緒にいて楽しいだけでなく、きっと結菜に癒されていたのだろう。
『独り』が慣れかけていた自分を結菜の天真爛漫な性格が『独り』を払拭してくれた。
結菜の楽しそうな顔を、嬉しそうな顔をこれからもずっと僕の隣で見ていきたいな。
エビフライをかじった時、サクサクという音がやけに大きくて響いた。