長瀬と恋バナを終えて、それから再び沈黙がやってきた。
飯島さん達遅いなぁ……。
大丈夫かなと心配していると、扉に複数の人影が現れ、笑い声が聞こえてそのまま入ってきた。
「ただいまー! ちょっと混んでて遅くなっちゃった」
「あれー? 輝君、まだ帰ってなかったのー?」
神田さんがそう言ったと同時に扉が開き、輝が入ってきた。
「心崎おかー! あんた、トイレ長いな」
「いやぁ、一階の男子トイレ清掃中でさ、四階の男子トイレに行ったら、めっちゃ混んでた……」
「それはキツいなぁ。とりあえず、歌おうや」
「だな」
ポチポチと慣れた手つきで坂本さんは、カラオケのリモコンをいじり、曲をいれたあと、マイクを握る。
イントロが始まり、坂本さんのハスキーな声が最大限に活かされるロックな曲に思わず息を呑んだ。
社会に適応できない主人公が不満や不平を毒のように歌詞に綴ったというのが内容だ。
動画投稿サイトで大ブレイクしており、街中でもBGMとして流れていた。
ただの暴言のように聞こえる歌詞でも、坂本さんが歌うとまるでその主人公のように思えるから不思議だ。
「はぁー! スッキリした。やっぱこの曲ええわー」
ストレスを全て歌に込めたからだろう、かなり優しい顔になっていた。
「次、私歌うね」
飯島さんがマイクを坂本さんから受け取り、曲を入れる。
アコースティックギターの優しい音色のイントロが始まる。
──何もない日常に彩りをくれたあなたに私は恋をしてしまった あなたには分かるはずなんてないでしょう だって無関心だもんね 私は恋をしてるよ 気づいて想いを 苦しい心を──
その歌詞はまるで、僕に向けているように思うのは、自意識過剰なのだろう。
飯島さんと同じ気持ちなら、それ以上に嬉しいことはないけれど。
──ちゃんと伝えてみたい 苦しさが和らぐように 悲しさが楽しさになるように これからもずっと一緒にあなたの横で笑っていたい──
とてもいい歌詞だと思う。
ここまで、歌に心を動かされたのは久しぶりかもしれない。
また、心の中にある飯島さんへの想いが一段と大きくなった。
飯島さん達遅いなぁ……。
大丈夫かなと心配していると、扉に複数の人影が現れ、笑い声が聞こえてそのまま入ってきた。
「ただいまー! ちょっと混んでて遅くなっちゃった」
「あれー? 輝君、まだ帰ってなかったのー?」
神田さんがそう言ったと同時に扉が開き、輝が入ってきた。
「心崎おかー! あんた、トイレ長いな」
「いやぁ、一階の男子トイレ清掃中でさ、四階の男子トイレに行ったら、めっちゃ混んでた……」
「それはキツいなぁ。とりあえず、歌おうや」
「だな」
ポチポチと慣れた手つきで坂本さんは、カラオケのリモコンをいじり、曲をいれたあと、マイクを握る。
イントロが始まり、坂本さんのハスキーな声が最大限に活かされるロックな曲に思わず息を呑んだ。
社会に適応できない主人公が不満や不平を毒のように歌詞に綴ったというのが内容だ。
動画投稿サイトで大ブレイクしており、街中でもBGMとして流れていた。
ただの暴言のように聞こえる歌詞でも、坂本さんが歌うとまるでその主人公のように思えるから不思議だ。
「はぁー! スッキリした。やっぱこの曲ええわー」
ストレスを全て歌に込めたからだろう、かなり優しい顔になっていた。
「次、私歌うね」
飯島さんがマイクを坂本さんから受け取り、曲を入れる。
アコースティックギターの優しい音色のイントロが始まる。
──何もない日常に彩りをくれたあなたに私は恋をしてしまった あなたには分かるはずなんてないでしょう だって無関心だもんね 私は恋をしてるよ 気づいて想いを 苦しい心を──
その歌詞はまるで、僕に向けているように思うのは、自意識過剰なのだろう。
飯島さんと同じ気持ちなら、それ以上に嬉しいことはないけれど。
──ちゃんと伝えてみたい 苦しさが和らぐように 悲しさが楽しさになるように これからもずっと一緒にあなたの横で笑っていたい──
とてもいい歌詞だと思う。
ここまで、歌に心を動かされたのは久しぶりかもしれない。
また、心の中にある飯島さんへの想いが一段と大きくなった。