「ちょっと休憩しよっか」
飯島さんの声に僕ら全員が頷いた。
輝と坂本さんは頭からプシューと煙が出ている。
ドリンクバーで飲み物を入れてから、席に戻る。
「皆、デザート食べる?」
「うーん……。食べるよ」
「食べよっかな……。何しよ……」
「おう、食べる」
「食べる」
「食べるよー」
全員食べたくて、メニュー表とにらめっこをする。
「結菜、なに食べるん?」
「私、イチゴパフェかな。ここのパフェ美味しいよ!」
「マジで? なら、あたし、ジャンボチョコパフェにしよ」
「私もだよ。桜」
「陽菜と被るの久しぶりやな。どんなんか楽しみやな」
「だねー!」
飯島さんは、イチゴパフェを、神田さんと坂本さんは、ジャンボチョコパフェを、僕はバニラアイスクリームを、輝と長瀬はりんごパイをそれぞれ頼んだ。
休憩のお供を待っている間、雑談をしていたのだけど、その時は飯島さんに感じていた違和感は無くなっていた。
「不知くん、飲み物いれてこようか?」
飯島さんが自身の飲み物を入れるついでに僕のも気にかけてくれた。
「ありがとう。じゃあ、ウーロン茶お願い出来る?」
「渋いね。行ってくるね!」
飯島さんは僕のグラスを持つとドリンクバーコーナーへと消えていった。
その直後にデザートが来てしまい、少し申し訳なくなったのは内緒だ。
飯島さんが戻ってきてから、デザートを食べることにした。
「んー! イチゴが美味しいー!」
飯島さんは口いっぱいに大きなイチゴを放り込む。
美味しそうに食べるなと思った。
CMにでそうな食べ方だ。
「このチョコのプレートやばデカない?」
坂本さんと神田さんは、両手サイズほどの大きさのチョコプレートに圧倒されている。
パフェよりこっちがメインに見えてしまうほどの大きさだ。
「輝君、半分いるかな?」
「サンキュー」
「メイメイ、あたしの半分いる?」
「もらう。ありがとう」
長瀬はりんごパイにチョコという最強に美味しい組み合わせを手にして、それを口のなかに納めた。
「おいひぃ」
「美味いな」
長瀬と輝の感想を聞きながら、僕はアイスクリームを口にする。
ひんやりとしていて、冷たさが口のなかに広がる。
そして、バニラの甘い味が僕の心の何かを刺激した。
ドクンドクンと心臓がいつしかのように高鳴った。
それから、アイスクリームを食べる手を止めて、飯島さんの事を目で追っていた。
それは、今までなぜか分からなかったが、もう気が付いてしまった。
この前や今の心臓の高鳴りといい、今回の心配といい、素直になった僕を否定する材料はなにひとつなかった。
この気持ちは、恋愛小説では必ずあったもの。
大切な人に向けるもの。
僕は、この日、やっと自覚をした。
飯島さんに向けての想いが、ここで形が変わったのを確かに感じた。
僕は、恋をしてしまった。
飯島さんに恋をしてしまった。
飯島さんの声に僕ら全員が頷いた。
輝と坂本さんは頭からプシューと煙が出ている。
ドリンクバーで飲み物を入れてから、席に戻る。
「皆、デザート食べる?」
「うーん……。食べるよ」
「食べよっかな……。何しよ……」
「おう、食べる」
「食べる」
「食べるよー」
全員食べたくて、メニュー表とにらめっこをする。
「結菜、なに食べるん?」
「私、イチゴパフェかな。ここのパフェ美味しいよ!」
「マジで? なら、あたし、ジャンボチョコパフェにしよ」
「私もだよ。桜」
「陽菜と被るの久しぶりやな。どんなんか楽しみやな」
「だねー!」
飯島さんは、イチゴパフェを、神田さんと坂本さんは、ジャンボチョコパフェを、僕はバニラアイスクリームを、輝と長瀬はりんごパイをそれぞれ頼んだ。
休憩のお供を待っている間、雑談をしていたのだけど、その時は飯島さんに感じていた違和感は無くなっていた。
「不知くん、飲み物いれてこようか?」
飯島さんが自身の飲み物を入れるついでに僕のも気にかけてくれた。
「ありがとう。じゃあ、ウーロン茶お願い出来る?」
「渋いね。行ってくるね!」
飯島さんは僕のグラスを持つとドリンクバーコーナーへと消えていった。
その直後にデザートが来てしまい、少し申し訳なくなったのは内緒だ。
飯島さんが戻ってきてから、デザートを食べることにした。
「んー! イチゴが美味しいー!」
飯島さんは口いっぱいに大きなイチゴを放り込む。
美味しそうに食べるなと思った。
CMにでそうな食べ方だ。
「このチョコのプレートやばデカない?」
坂本さんと神田さんは、両手サイズほどの大きさのチョコプレートに圧倒されている。
パフェよりこっちがメインに見えてしまうほどの大きさだ。
「輝君、半分いるかな?」
「サンキュー」
「メイメイ、あたしの半分いる?」
「もらう。ありがとう」
長瀬はりんごパイにチョコという最強に美味しい組み合わせを手にして、それを口のなかに納めた。
「おいひぃ」
「美味いな」
長瀬と輝の感想を聞きながら、僕はアイスクリームを口にする。
ひんやりとしていて、冷たさが口のなかに広がる。
そして、バニラの甘い味が僕の心の何かを刺激した。
ドクンドクンと心臓がいつしかのように高鳴った。
それから、アイスクリームを食べる手を止めて、飯島さんの事を目で追っていた。
それは、今までなぜか分からなかったが、もう気が付いてしまった。
この前や今の心臓の高鳴りといい、今回の心配といい、素直になった僕を否定する材料はなにひとつなかった。
この気持ちは、恋愛小説では必ずあったもの。
大切な人に向けるもの。
僕は、この日、やっと自覚をした。
飯島さんに向けての想いが、ここで形が変わったのを確かに感じた。
僕は、恋をしてしまった。
飯島さんに恋をしてしまった。



