コラム「易姓革命とチベット」

 言わずと知れた、古代の周王朝の起源と易姓革命がモチーフになったファンタジーです。
 あまり知られていませんが、太公望は「羌(きょう)」で、今でいうチベット系です。殷王朝は呪術色の強い奴隷制王朝で(漢字も当時の占いなどと関係がある?)、人身御供で拉致した羌とかを殺しまくっていたようですね。
 余談ながら、唐の詩仏・王維の漢詩で「月支頭」という言葉が出てきますが、これは「ウイグル人(月支)の頭蓋骨で作った杯」という意味です。深く仏教を崇拝しながら、王維は当時のウイグル殺戮制圧を褒め称えています。
 今も歴史が繰り返している。

 ところで大陸では交通が容易であるために、北方遊牧民やチベットなどと大規模に混血しています。そもそみ漢民族そのものが、東西南北で複数のルーツを持っていて、歴史上で二回くらい民族そのものがリニューアルされています。古代の三国志の時代に七割死んだ説があり(つまり移民と混血で人種や民族が変化リニューアルした)、どうやら中世以降にも北方民族流入と制圧支配されたなどの影響で、唐と宋の時代で「歴史と文化の断絶や大変化」があったそうです。

 日本は古代初期の南人や海岸部の血統集団と近いようですが、そのままガラパゴス的に保存された日本と、北方民族などとの大規模混血と動乱カオスで変化した今の中国人韓国人とは、民族性格が違っていて当たり前です(そもそも歴史発達の経緯が違う)。
 ちなみに南人というのは、たとえば中国南部で「私たちは蛮人(外国人)なので中華皇帝に服従義務はありません」と言った楚の荘王とかが有名。呉の王家(周王朝の長男の家系)が日本の天皇家の先祖の一つという説があり、その気になれば台湾の同盟国承認どころか、中国南部の一部も(拡大解釈すれば)日本陣営側認定や領有権支配圏すら主張できます(良識があるので、あえて台湾独立認定までで自粛しているのに、共産党は馬鹿なので日本や台湾の謙虚さがわからない)。尖閣は最初から問題にならず、共産党の捏造主張でただの言い掛かりです。

 現代の韓国語はシベリアのエヴェンギ族の言葉と同じで、日本語はどうやらインドのタミル語と遠い血縁関係がありそうだとか(言語学者の大野晋の説)。似て非なるものを全く同じように考えるのは、時代と時間による変化を見落としているからだと思われます。