コツコツ、と革靴の音が響く。
辺りは暗いのに、一本の光が差したように明るくなっている場所があった。
そこを歩くのは神室志童、通称ペルソナ。
彼は何かするわけでもなく、その光が差したように明るくなっている場所で足を止めた。
「傲慢」
そう呟けば、暗闇から蝙蝠の刻印が入った仮面をした男が現れて神室の前に膝をつく。
「強欲」
そう呟けば、暗闇から蜘蛛の刻印が入った仮面をした男が現れて神室の前に膝をつく。
「嫉妬」
そう呟けば、暗闇から蛇の刻印が入った仮面をした男が現れて神室の前に膝をつく。
「憤怒」
そう呟けば、暗闇から猿の刻印が入った仮面をした男が現れて神室の前に膝をつく。
「色欲」
そう呟けば、暗闇から蠍の刻印が入った仮面をした女が現れて神室の前に膝をつく。
「暴食」
そう呟けば、暗闇から鰐の刻印が入った仮面をした女が現れて神室の前に膝をつく。
「怠惰」
そう呟けば、暗闇から蝸牛の刻印が入った仮面をした男が現れて膝をつく。
神室の前に七人の男女が静かに膝をついた。
七人は皆《七つの大罪》を体現しており、着けている仮面は大罪を司る動物を模している。
大罪を犯してるだけあり、皆危険な雰囲気を醸し出していた。
そんな大罪を犯す者達でさえ、膝をつく存在が神室だ。
大罪人達からすれば、神室は神。
敬い、崇拝する存在だ。
地獄に落ちるはずの大罪人達が煉獄へ行き、罪を浄化され、天へ還る。
彼らからは神室は人の生死や死後の世界を操ることが出来る存在とされている。
「さあ、大罪人達よ。――裁きの時間だ」
神室は両手を広げ、そう呟いた――。