今、陽茉莉が上司の相澤に見せているのは、今度使用する予定の営業提案書だ。
 以前から付き合いのあるリラクゼーションサロンに、新たに商品を売り込もうとしている。
 この営業は陽茉莉が担当することになっており、これまで作成してきた営業提案書をベースに今の売れ筋商品を載せている。陽茉莉としては可もなく不可もない、それなりによくできた提案書だと思っていた。

 しかし、相澤の評価は違ったらしい。
 で、完成した提案書を確認してもらったところ、この説教タイムに入ったわけである。

「じゃあ聞くが、新山は愛用している化粧品店舗で売れ筋の化粧品がつらつらと掲載されたチラシを宣伝されたら買うか?」
「多分、買いません」
「なぜ買わない?」