(おかしい。家だと優しいんだけどなぁ。あれって、もしかして幻覚?)

 もしくはこれが素で、家で見ている姿が幻覚だろうか。
 狼に変わったりするし、幻覚だったとしても不思議ではない。
 そんなことを考えていると、鋭い声が飛んできた。

「新山、聞いてるか?」
「はい。聞いています」
「俺の言ったこと、わかってる」
「他社向けの提案書をコピペするなってことですよね?」
「全然違う。対話をするときに相手の目線に立てって言っているんだ」

 冷静に、しかし容赦なく否定される。