今思えば本当に馬鹿げた理論だけれど、何の前知識もなしに飛び込んだこの店を陽茉莉は思いのほか気に入った。一週間に一度のペースで訪れており、今では本当に行きつけになっている。
「はい、どうぞ」
全部で六席しかないカウンターのひとつに座ると、いつものようにジントニックが差し出される
「潤ちゃん、ありがとう」
「どういたしまして」
陽茉莉はグラスを手に取ると、それを一口飲む。切り立てのライムと上にちょこんと乗ったミントの爽やかな香りが口の中いっぱいに広がった。
「今日はどうしたの?」
カウンター越しに、潤ちゃんがこちらを見つめる。
「はい、どうぞ」
全部で六席しかないカウンターのひとつに座ると、いつものようにジントニックが差し出される
「潤ちゃん、ありがとう」
「どういたしまして」
陽茉莉はグラスを手に取ると、それを一口飲む。切り立てのライムと上にちょこんと乗ったミントの爽やかな香りが口の中いっぱいに広がった。
「今日はどうしたの?」
カウンター越しに、潤ちゃんがこちらを見つめる。