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 その週末、土曜日のこと。

 ここぞとばかりに寝坊していた陽茉莉は、朝九時を過ぎてようやくもぞもぞと起き出す。
 顔を洗って着替えてからリビングに行くと、カーテンは引かれたままだった。相澤と悠翔もまだ眠っているのだろう。

 カーテンを開けると、室内に明るい日差しが差し込む。

「いい天気。お出かけ日和だなー」

 陽茉莉は青い空を見上げて両手を斜め上に投げ出すと、うーんと伸びをする。