そのふたりが体を寄せて──というと語弊があるかもしれない──肩を並べて、真剣な表情で何かを話し合っているのだ。あそこだけ芸能人の撮影現場だろうかと思うような非日常な光景である。
「イケメンコンビ、絵になるわよねー」
(うん、確かに絵になるわ)
陽茉莉は隣の席に座るアラフォー既婚女子社員──楠木さんが漏らした独り言に、心の中で相槌を打つ。
「ふたりとも、彼女っているのかしら?」
「さぁ? どうなんでしょうね」
「いないわけないわよね。あんだけイケメンだもの。きっと、すごい美人のお嬢様とかだわ」
楠木さんはひとりで自分の問いを完結させると、うんうんと頷く。
「イケメンコンビ、絵になるわよねー」
(うん、確かに絵になるわ)
陽茉莉は隣の席に座るアラフォー既婚女子社員──楠木さんが漏らした独り言に、心の中で相槌を打つ。
「ふたりとも、彼女っているのかしら?」
「さぁ? どうなんでしょうね」
「いないわけないわよね。あんだけイケメンだもの。きっと、すごい美人のお嬢様とかだわ」
楠木さんはひとりで自分の問いを完結させると、うんうんと頷く。