呆気にとられる陽茉莉の前で、今度は相澤の姿が銀色の狼へと変わる。もふもふの毛並みの、美しい銀狼だった。

「これで信じられるか?」

 目の前の狼が口を開く。

 わけがわからないことには慣れっこだと思っていたけれど、ちょっとこれはキャパオーバー。

 どうやら、猫を被った上司は実は猫ならぬ狼だったようです。