一体この人は何者なのだろう。

「いつから襲われるようになった?」
「ずっと昔……、子供の頃には時々襲われることがあったんですけど、お守りを持つようになってからは大丈夫だったんです。それがここ一ヶ月くらい、急にまた──」

 先ほどの恐怖が甦り、陽茉莉はぶるりと震える。
 ずっと平気だったのに、なぜ急にこんなことになってしまったのだろう。理由がわからないだけに、恐怖心もなおさらだ。

 一方の相澤は、険しい表情のまま考え込んでいた。その様子に、陽茉莉は不安が増すのを感じた。

「あの……」
「新山。お前、このままだと今後も襲われるぞ」
「え……?」

 最も恐れていたことを言われ、陽茉莉は動揺する。