(あと一歩。もう少しだけ)
そして、男の手が再び伸びてきた瞬間、持っていた祓除札を四枚まとめて男の顔に向かって投げつけた。
「うわっ!」
まさか四枚も持っていて、しかもそれをまとめて投げつけてくるとは思っていなかったようで、男は苦しげに顔を覆った。
(今だ!)
完全に祓うことはきっとできない。けれど、弱らせること、もしくは時間稼ぎくらいにはなるかもしれない。
陽茉莉は立ち上がると、全力で先ほど相澤達が消えた方向へと走る。
「待ちなさい!」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…