今宵、狼神様と契約夫婦になりまして(WEB版)


「じゃあ、行こうか」
「はい!」

 陽茉莉はショルダーバッグの中から、いつも大切にしているお守りを取り出す。ハンカチで丁寧に包むと、それを先ほど相澤が寝ていた木の根元に置いた。