「エステも一番ベーシックなヒーリングコースを予約したから、順番に行こう。予約が四時と五時。後で、気付いたこと共有な」
「はい、わかりました!」
陽茉莉はこくこくと頷く。
「結構、色々と気付きがあるものですね」
「そうだな。提案のプレゼンするのはひとりだけど、俺達の仕事は基本、チーム戦だ。今いない他のメンバーも、商品選定やデータ収集なんかで協力してくれてるから、いい結果を残したいな」
相澤はにこりと微笑むと、腕時計を確認した。
「まだ時間があるから、部屋の外をぶらりとする? 悠翔、さっきの庭園行くか?」
「行くー!」
広いベッドの上でゴロゴロ回転しながら遊んでいた悠翔が、満面の笑みを浮かべて元気に手を上げた。