「変な人に襲われそうになったところをたまたま彼に助けてもらいまして。彼の家はセキュリティがしっかりしているから、一時的に置いてもらっているって言うか……」

 陽茉莉は邪鬼のことはぼかして、ことのいきさつを話す。

「変質者かしら? 嫌ねえ。何かある前に警察に相談したほうがいいわよ」

 潤ちゃんは大袈裟に顔を顰めて、嫌だと言いたげに片手を振った。

「うん、ありがとう。大丈夫」

 陽茉莉はにこりと笑ってお礼を言う。

「今度、ふたりで遊びに来てね」
「そうしたいところなんですけど、子供の世話があるから無理なんですよ」