陽茉莉は体長一メートル以上あるオオカミを見下ろす。

「仕方がないなぁ」

 相澤の部屋に行き、毛布と布団を取ってくるとそれをそっとオオカミの体にかける。

「おやすみなさい。今日もお疲れ様」

 陽茉莉はそう言うと、リビングの電灯の光を最弱まで暗くした。