(叔父ちゃん?) 陽茉莉は不思議に思う。叔父ちゃんとは誰だろう。 「わかった」 少しご機嫌斜めだった相澤はすぐに気を取り直したように笑顔に戻り頷くと、すっくと立ち上がる。悠翔はその後をキャッキャとはしゃぎながら付いていった。 (行っちゃった。彼女さん、置いていっていいの? 怒ってないのかな?) 相澤と悠翔を見送った後、陽茉莉は斜め前に座る和風美人を恐る恐る窺い見る。彼女は、全く興味なさげな様子でお茶を啜っていた。