相澤は自分で使った感想を呟きながら、キーボードに沿わせた手を動かす。そして、考えるように画面を眺めていた。

(すごいなぁ)

 いつも、大きな案件の前はこうやって試行錯誤しながら営業を成功させるための作戦を練っていたのだろうか?

 ただ単にプレゼンテーション資料の文章の善し悪しだけに集中していた自分とは、全然違う。根本的に仕事に対する姿勢の違いを見せつけられた。
 相澤が仕事ができるのは、そうなれるように見えないところで努力し続けているからこそなのだ。