「……猫?」

 相澤は、意味がわからずに眉を寄せた。
 女はそんな相澤のことを見つめ、目尻を下げる。

「ありがとうございました。今度はふたりで遊びに来てね」

 陽茉莉を抱き上げて外に出ると、閉まりかけたドアの向こうから女の明るい声がした。