じっと話を聞いていた潤ちゃんは「困ったわねえ」と呟く。
「全部作り終える前に、途中で確認を入れたらいいんじゃない? これでいいですかって」
「途中で? うーん」
陽茉莉は言葉を濁す。
ただでさえダメ出しが多くてストレスフルなのに、途中でもごちゃごちゃ言われたら嫌だな、と思ってしまう。
でも、確かに今回の件も、途中で一度でも確認しておけば、無駄な作業は格段に減ったはずだ。
「考えてみる」
小さな声でそう答えた陽茉莉を見つめる潤ちゃんは、真っ赤な口紅が塗られた唇に弧を描く。
「陽茉莉ちゃん、入社何年目になったっけ?」
「入社? えーっと、四年目です。でも、営業は一年目」
「そう。じゃあ、わからないことがあっても当たり前の時期なんだから。あんまり難しく考えなくっていいのよ」
「うん、そうだよね。ありがと」
元気づけられた陽茉莉ははにかんだ笑顔で頷く。
きっと明日もなんだかんだあるんだろうなーとは思うけれど、愚痴をこぼしたら気分はだいぶすっきりした。
「全部作り終える前に、途中で確認を入れたらいいんじゃない? これでいいですかって」
「途中で? うーん」
陽茉莉は言葉を濁す。
ただでさえダメ出しが多くてストレスフルなのに、途中でもごちゃごちゃ言われたら嫌だな、と思ってしまう。
でも、確かに今回の件も、途中で一度でも確認しておけば、無駄な作業は格段に減ったはずだ。
「考えてみる」
小さな声でそう答えた陽茉莉を見つめる潤ちゃんは、真っ赤な口紅が塗られた唇に弧を描く。
「陽茉莉ちゃん、入社何年目になったっけ?」
「入社? えーっと、四年目です。でも、営業は一年目」
「そう。じゃあ、わからないことがあっても当たり前の時期なんだから。あんまり難しく考えなくっていいのよ」
「うん、そうだよね。ありがと」
元気づけられた陽茉莉ははにかんだ笑顔で頷く。
きっと明日もなんだかんだあるんだろうなーとは思うけれど、愚痴をこぼしたら気分はだいぶすっきりした。