「そうでしたの? じゃあ、そろそろ参りましょうか」
「うん。――さやかちゃん、行ってきま~す!」
「行ってら~~! 二人とも、気をつけて。楽しんどいで!」
「「は~い☆」」
――愛美と珠莉の二人は、まず地下鉄で新横浜駅まで出た。
その車内で、愛美は多分初めて珠莉と二人、ゆっくり話す機会に恵まれた。
「そういえば、初めて会った時から思ってたけど。珠莉ちゃんって肌白いよねー」
「まぁね。私、今まで話したことありませんでしたけど、実はモデルになりたいと思ってますの。そのためにスタイル維持だけじゃなく、美白にも気を遣ってますのよ」
愛美は彼女の夢を始めて聞いた。でも、スラリと背が高く、スタイルもいい珠莉らしい夢だと思う。
「へえー、そうだったんだ。珠莉ちゃんならなれるよ、きっと。でも、グアムに行ったら焼けちゃうんじゃない?」
「ええ、そうなのよ。私がグアムとか南国に行きたくないのは、それも理由の一つなの。あれだけ日差しが強いと、日焼け止めなんていくらあっても足りないもの」
「そうだよね……。でも、今回行きたくない理由はそれだけじゃないもんね?」
「ええ。治樹さんも東京にお住まいだってお聞きしてるし、東京にいれば街でバッタリ会うこともあるかもしれないでしょう? でも……、海外に行ってしまったら、帰国するまでは絶望的だわ……」
「うん……」
愛美は純也さんの連絡先を知っているから、たとえ会えなくても電話で声を聴いたり、メッセージのやり取りもできる。だからあまり「淋しい」とは思わないけれど。
珠莉は治樹さんの連絡先すらまだ知らない。妹であるさやかに訊く、という手もあったけれど、それでは彼の方が珠莉の連絡先を知らないし、たとえ身内であっても第三者を巻き込むのは珠莉も気が退けるのだろう。
「珠莉ちゃん、そんなに落ち込まないで。早めに日本に帰ってこられたら、治樹さんに会うチャンスもあるかもしれないから。ねっ?」
「うん。――さやかちゃん、行ってきま~す!」
「行ってら~~! 二人とも、気をつけて。楽しんどいで!」
「「は~い☆」」
――愛美と珠莉の二人は、まず地下鉄で新横浜駅まで出た。
その車内で、愛美は多分初めて珠莉と二人、ゆっくり話す機会に恵まれた。
「そういえば、初めて会った時から思ってたけど。珠莉ちゃんって肌白いよねー」
「まぁね。私、今まで話したことありませんでしたけど、実はモデルになりたいと思ってますの。そのためにスタイル維持だけじゃなく、美白にも気を遣ってますのよ」
愛美は彼女の夢を始めて聞いた。でも、スラリと背が高く、スタイルもいい珠莉らしい夢だと思う。
「へえー、そうだったんだ。珠莉ちゃんならなれるよ、きっと。でも、グアムに行ったら焼けちゃうんじゃない?」
「ええ、そうなのよ。私がグアムとか南国に行きたくないのは、それも理由の一つなの。あれだけ日差しが強いと、日焼け止めなんていくらあっても足りないもの」
「そうだよね……。でも、今回行きたくない理由はそれだけじゃないもんね?」
「ええ。治樹さんも東京にお住まいだってお聞きしてるし、東京にいれば街でバッタリ会うこともあるかもしれないでしょう? でも……、海外に行ってしまったら、帰国するまでは絶望的だわ……」
「うん……」
愛美は純也さんの連絡先を知っているから、たとえ会えなくても電話で声を聴いたり、メッセージのやり取りもできる。だからあまり「淋しい」とは思わないけれど。
珠莉は治樹さんの連絡先すらまだ知らない。妹であるさやかに訊く、という手もあったけれど、それでは彼の方が珠莉の連絡先を知らないし、たとえ身内であっても第三者を巻き込むのは珠莉も気が退けるのだろう。
「珠莉ちゃん、そんなに落ち込まないで。早めに日本に帰ってこられたら、治樹さんに会うチャンスもあるかもしれないから。ねっ?」



