――教師と教え子の恋、か。私も過去作でテーマに選んだことがある。
だからこの紗希ちゃんって子は、私を指名してくれたのかな……。
「――先生? 書いて下さいますよね?」
原口さんが畳みかけるけれど、確かめられるまでもなく私の心は決まっていた。
「もちろん書くともさ! 私のファンが『書いてほしい』って言ってるんだもん」
選んだのは原口さんだけど、私も異存はない。
「そう言って下さると思ってました。では早速取材に行きましょう」
「うん! ……で、いつ行くの?」
「はい,週明けの月曜日です。学校訪問の許可も頂いてますし、手紙の差出人である武下紗希さんと、交際相手である担任の……えーっと、藤谷亮先生が取材を受けてくれることになってます」
……あれ? ちょっと待って。
「ねえ、二人が付き合ってること,学校側も知ってるの? っていうか、どういう理由で取材申し込んだの?」
まさか、「おたくの学校にいる先生と生徒のカップルを取材させてほしい」って思いっきり直球投げたんだろうか?
だとしたら、今回この取材を受けてくれることになった晃輪高校はなんて太っ腹なんだ(……ん? 意味が違うか)。
だからこの紗希ちゃんって子は、私を指名してくれたのかな……。
「――先生? 書いて下さいますよね?」
原口さんが畳みかけるけれど、確かめられるまでもなく私の心は決まっていた。
「もちろん書くともさ! 私のファンが『書いてほしい』って言ってるんだもん」
選んだのは原口さんだけど、私も異存はない。
「そう言って下さると思ってました。では早速取材に行きましょう」
「うん! ……で、いつ行くの?」
「はい,週明けの月曜日です。学校訪問の許可も頂いてますし、手紙の差出人である武下紗希さんと、交際相手である担任の……えーっと、藤谷亮先生が取材を受けてくれることになってます」
……あれ? ちょっと待って。
「ねえ、二人が付き合ってること,学校側も知ってるの? っていうか、どういう理由で取材申し込んだの?」
まさか、「おたくの学校にいる先生と生徒のカップルを取材させてほしい」って思いっきり直球投げたんだろうか?
だとしたら、今回この取材を受けてくれることになった晃輪高校はなんて太っ腹なんだ(……ん? 意味が違うか)。