話を戻す。
 当初予定していた隠蔽Lv5では、鑑定眼持ちの鑑定はおそらく欺けない。
 隠蔽Lv10 もしくは 隠蔽Lv-を取得するしかない。
 事前に確認した取得スキルポイントはこれである。


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 取得に必要なスキルポイントは、以下となる。
 スキル取得には、取得Lvまでの合計Pが必要である。

 Lv1 10P
 Lv2 20P
 Lv3 30P
 Lv4 40P
 Lv5 50P
 Lv6 60P
 Lv7 70P
 Lv8 80P
 Lv9 90P
 Lv10 100P
 Lv- 450P~

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 要するに

 隠蔽Lv10を取得するには、550P
 隠蔽Lv-を取得するには、1000P(隠蔽Lv-の取得Pは450Pだった)

 必要ってことだ。

 俺は二つとも選択ができる状態である。
 隠蔽Lv10を取得するか、隠蔽Lv-を取得するか悩ましいところだ。
 スキルポイントを残すか残さないか、安全をとるかとらないかだ。
 隠蔽Lv10だと心許ない。心許ないんだが、今後のことを考えると、スキルポイントを残すべきではないかと躊躇してしまう。
 迷わず選択ができる決定的な情報があればいいんだが……。

 ここは一つ、教えてヘルプ機能様!

 『鑑定眼』発動!

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 …………
 …………

 少々お待ちください。
 ただいま、掘り下げ中です。

 …………
 …………
 …………

 鑑定眼を隠蔽スキルで欺けるLvは?


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 通常の鑑定眼であれば、隠蔽Lv10で対応可能。ただし、実施者と対象者のLv差が大きい場合や、実施者の取得スキルによる環境で、隠蔽Lv10にて対応できない可能性あり。

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 微妙だな。
 叔父のLvや取得スキルはわからないが、まずLv差はどれぐらいなんだ?


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 Lv差は50以上です。

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 うわぁー。また微妙な数字だ。
 父上は騎士団の副団長でLv57、叔父は魔術団の騎士ではあるがそれ以上のLvであるとは考えにくい。
 年齢差から考えても、Lv50は超えていないと推測する。
 騎士の条件の一つに、最低Lv20が必須とはあるが、なんせ一般人の平均はLv10ですから。
 そうとなれば後は、取得スキルによる環境だよな。
 あいまいな説明ですな……。どの取得スキルが影響するのか。


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 実施者の取得スキルの環境によるため、回答不可。

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 えっ?! まさかの回答不可です。
 ヘルプ機能でもわからないことがあるのか。


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 不確かな情報の中での回答となるため、予測も含め何百通りの情報を表示しますがよろしいですか。

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 すみませんでした。遠慮しておきます。


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 わかればよろしい。

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 んーー。これはもう、隠蔽Lv-の選択しかないかな。
 念のため、もう一度内容を確認する。
 ん? 通常の鑑定眼?
 冒頭の通常の鑑定眼を見逃していました。


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 例外は、特賞特典で付与された鑑定眼。

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 ここで特賞特典、再登場です。
 そして俺のスキルチートすぎる。
 なるほど、これも環境ですね。
 もしかして、対応できない可能性のスキル環境って、考慮しなくてもいいぐらいのレアケースなのか?


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 正解です。

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 おぉー。やっぱりそうか。
 そうなると振り出しに戻りますがな!


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 あとはご主人様の選択です。

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 そうなんですがね。
 決め手がないから、決断ができないんですよ。決断力がない主人で申し訳ない。
 あっ! 最近ヘルプ機能が、俺をご主人様と呼ぶ。
 ムズ恥ずかしいので、やめてくださいと平にお願いしたが、応答なし。
 俺、ご主人様なんだよね? そこで無視する?
 いいんだ……。もうなんとでも呼べばいいんだ。はぁー……。

 そもそもスキルポイント1000は、どこからの付与だろう。


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 生死案内人の心配りです。

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 そこは応答するのか。
 これも特典かと思ってましたよ。
 生死案内人、ありがとうございます。