「そういう三上は?お前は、今何人たぶらかしてるんだよ」

たぶらかしてる?

まあ、いろんな女の子といる姿を見かけるようになったけど……

たぶらかすって、それはダメでしょ。

「んー何人だったかなあ……」

「お前、ちょっとばかし顔がいいからってずるいっしょ」

「しょうがないじゃん、生まれ持ったものなんだし」


ドヤ顔をしていると思われる彼の顔が、簡単に想像できてしまう。

その口調からも、冗談半分の上から目線が伝わってくる。


「お前なあ、いつか刺されるぞ」

「大丈夫だって。俺、多頭飼いが得意だから」

多頭飼い!?

途端にギャハハと起こる下品な笑い。

この発言をとがめもせず笑い合う様子に、正直幻滅した。