「美香、俺も、そこ受ける」

「そこ?」

「F大学」

…………

えっと

…………


「そ、そうなんだ」

さらにジロリと鋭く睨んでくる三上君。

「なんだよ。文句あんのか?」

いや、私にすごまれても……

「な、ないよ。勉強頑張ろっか」


三上君の学力からいくと、さらにレベルを上げないと正直無理な大学だ。

彼が1年半ちかく女の子と遊びまわっていたツケは、それなりに大きい。

残り時間もかなり少ない。



「えっと……2年生の時から勉強を始めておいたのは正解だね」

「ふん」

あっ、〝難しいんじゃない?〟と私が思ったことは伝わっちゃったようだ。