「マジで?」

「うん。私と、南君と一緒にね」

「なに、その謎の3人組」

謎?そうでもないと思うけど……

幼馴染の三上君と、去年から仲良くなった南君。

普通じゃない?


しきりに首を捻る杏をよそに、帰宅の準備を進めていく。

「今度、私も覗きに行こうかしら?」

杏からは、興味津々な様子が伝わってくる。

「いいけど、真面目にやってるから、冷やかしはダメだよ」



数日後、部活のない日に顔を出した杏。

テスト期間でもないというのに、想像以上の真面目さ具合に慄いて、二度と来ることはなかった。