身を乗り出しながら説明をしていると、三上君が戻ってきた。1人で。

咲ちゃんは外に待たせてるんだろうか?

身を乗り出す私を見ると、三上君は眉間にシワを寄せた。

「何してんの?」

「何って、南君に教えてあげてるんだけど……?」

なんでそんなに不機嫌そうに睨まれないといけないのか。

おまけに、舌打ちしたよね?

「咲ちゃんはいいの?早く行ってあげなよ」

チッ

だから、舌打ちをするのはやめて欲しい。

「いかねぇよ。アイツは帰した」

珍しいこともあるもんだ。

「ふうん」


とりあえず、三上君のことは放っておいて、一通り南君に説明をした。

「ああ、そういことか!!ありがとう、美香ちゃん」

「どういたしまして」

チッ

なぜまた舌打ち?

チラリと見ると、さらに不機嫌さを増してこちらを睨んでくる。

言いたいことがあるんなら、言えばいいのに。