「美香ちゃん、この問題わかる?」

今日も図書館で勉強中。

しばらく1人でやっていると、同じクラスの南君がやってきた。

彼は真面目だけど冗談も言えて、女の子達からの人気も高い。

あと、気さくな人柄から同性からも人気があって、よく仲間に囲まれている。


南君は、1年生の時からテスト前になるとふらっと図書館へやってきてたから、ちょこちょこ顔を合わせていた。

今では、一緒になれば教え合うぐらい親しくしている。

「どれ?ああ、古典かあ。ここの単語の意味がこれじゃなくて……」

たどたどしい私の説明でも、彼はちゃんと聞いてくれる。

「でね、主語が……」