なんかもう、いたたまれなくなってくる。

本人のいないところで、何を言ってくれてるんだか。

てか、あんた達は自分のことを棚に上げて、よく言いたい放題できるよね。
 


「俺の好みじゃないな」


おい、三上!

随分はっきり言ってくれるんだな。

まあいいけどさあ。



「三上は一緒にいる女のレベルが高いから、美香ちゃんぐらい可愛い子でも霞んで見えるんじゃねぇ?」


確かに。 

いや、別に彼らの私に対する評価を肯定するわけじゃないけど。


三上君の連れてる子達って、バッチリメイクの綺麗系な子が多い。

ギャル系もいるかな。

そんな子達と比べたら、化粧なんて全くしない私は地味だ。




その後も、同じよな内容でわいわい騒ぐ男子達。

一向に出てくる様子はないし、会話を聞いていた身としては、知らないふりして入ることはもう不可能。

忘れ物を諦めて帰ることにした。




こんな三上君の姿を見聞きしていくうちに、私から彼に話しかけることはうんと減っていった。

2年生になってクラスも違うと、必然的に見かけることも減っていった。