怖いから気にしないようにしよう。
うんうんと自分で納得させた。私は、何も知らない。
 しばらくすると目的地に着いたのか車が停まった。
護衛の人がドアを開けてくれたので私と鬼龍院さんは降りた。
 すると……その場所に驚かされた。

「えっ……?遊園地!?」

 何とデート場所は、遊園地だった。しかも人気な遊園地だ。
私は、てっきり高級ブランドのお店とか景色のいいデートスポットとかを想像していた。
 なのに……意外過ぎる!!

「ここからは、護衛をつけない。
2人で楽しみたいからね。さぁ入ろうか?」

「は、はい」

 私は、慌てて返事をしたが内心は、驚きと意外過ぎて動揺していた。……うん?
 しかもよく見ると鬼龍院さんは、あの例の大きなカバンを持っていた。

 だからあれは、何なのよ!?
怪し過ぎるんですけど……。
 口には出せないが心の中では、そうツッコんだ。
中身が何なのか聞きたい……でも怖い。

 だが鬼龍院さんは、気にすることなく歩き出した。
私は、慌てて追いかけた。
 遊園地のチケットを買って中に入ると、さすが人気なだけはあって凄い人だった。
 待ち時間を考えたら早く並びたいところだが……。
チラッと見ると鬼龍院さんは、いつの間にか持っていたパンフレットを見ていた。

「取り合えずこの荷物を預けよう。
 その後に人気アトラクションの予約チケットを取りに行こうか?」

「は、はい」

 私は、慌てて返事するが何だか……ウキウキしてない?
 パンフレットを片手に自分の場所を把握しては、何処に行こうかと呟いていた。
 ほんのり赤みのかかった頬に目は、キラキラしていた。
もしかして好きなの……かな?こういう場所が。

 私は、疑問に思いながらも鬼龍院さんの行きたい方向について行くことにした。
 近くにあったコインロッカーを見つけると中に入って行く。
 そして何故だか冷蔵庫になっているコインロッカーの方に荷物を押し込み始めた。えぇっ!?

「えっ?鬼龍院さん。何故そちらに?こっちでは?」

そっちは、生物などや痛みやすい物をしまう場所で……。