暁はある日突然現れたように、突然消えてしまうかもしれないということに。
彼女がこの世界にやってきたのは、確か5年くらい前。陰陽師に頼んで時空を超えて来たと言っていた。そこまではよく覚えている。
でもそれ以外のことが、よく思い出せない。
『よばい星が』と言っていたようなそんな気がするが、その時の記憶が曖昧なのだ。
何度も聞こうとして、スマートホンを手にした。
『よばい星と、暁がこの世界へ来たことと関係あるの?』
そう文字を打ってみても、結局送れずに消すことを何度か繰り返した。
親友が旅行に行っただけで、こんなに落ち込んでいるなんて変だってわかっている。
――でも彼女は、この時代にいるべき女の子じゃないから。
突然やってきたように、突然帰ってしまうかもしれないから。
それが暁にとって幸せかもしれないとは、頭の中でわかってはいても、心がついていけない。
今夜、この空によばい星が現れる時、もしかしたら暁は……。
締め付けられる胸が苦しくて、大きな息を吐いた。
「――はぁ」
ふと彼を見ると、彼は私を見ていた。
にっこりと微笑む彼に、慌てて笑顔を作ろうとしたけれど、あきらめた。
彼の前では正直でいたい。
「ごめんなさい。心配かけて」
「ううん、気にしないで」
ここ最近のやるせない寂しさを埋めてくれたのは彼だった。
彼女がこの世界にやってきたのは、確か5年くらい前。陰陽師に頼んで時空を超えて来たと言っていた。そこまではよく覚えている。
でもそれ以外のことが、よく思い出せない。
『よばい星が』と言っていたようなそんな気がするが、その時の記憶が曖昧なのだ。
何度も聞こうとして、スマートホンを手にした。
『よばい星と、暁がこの世界へ来たことと関係あるの?』
そう文字を打ってみても、結局送れずに消すことを何度か繰り返した。
親友が旅行に行っただけで、こんなに落ち込んでいるなんて変だってわかっている。
――でも彼女は、この時代にいるべき女の子じゃないから。
突然やってきたように、突然帰ってしまうかもしれないから。
それが暁にとって幸せかもしれないとは、頭の中でわかってはいても、心がついていけない。
今夜、この空によばい星が現れる時、もしかしたら暁は……。
締め付けられる胸が苦しくて、大きな息を吐いた。
「――はぁ」
ふと彼を見ると、彼は私を見ていた。
にっこりと微笑む彼に、慌てて笑顔を作ろうとしたけれど、あきらめた。
彼の前では正直でいたい。
「ごめんなさい。心配かけて」
「ううん、気にしないで」
ここ最近のやるせない寂しさを埋めてくれたのは彼だった。