少しでいい。
少しだけでいい。
貴方の身体に寄り添って、
貴方の温かさを感じるの。
貴方の生きている音を感じるの。
それだけで、よかったの……。
* * *
「あと少しだけ、」
「ん?」
言葉を交わそうとすれば、彼はこちらに顔を向けようとしてくれる。
その為に、寄り添っていた私の身体は小さく揺れる。
水面みたいに。
風に揺られた、花のように。
「このままで、いい?」
内側から、温かく……いや、寧ろ暑くなる。
熱を帯びる、咽喉元。
視界は、次第に潤んでいく。
「・・・ああ」
彼は小さく答えを返す。
さっきとは違って、今度は彼女が揺れてしまわないように。
大きなその手が、彼女の肩を、そっと自分の方へと抱き寄せながら。
「ありが、とう・・・」
サヨウナラは言わない。
だって。私は。
貴方に会いに来るから。
(これからもずっと、好き)
――07/11/14
少しだけでいい。
貴方の身体に寄り添って、
貴方の温かさを感じるの。
貴方の生きている音を感じるの。
それだけで、よかったの……。
* * *
「あと少しだけ、」
「ん?」
言葉を交わそうとすれば、彼はこちらに顔を向けようとしてくれる。
その為に、寄り添っていた私の身体は小さく揺れる。
水面みたいに。
風に揺られた、花のように。
「このままで、いい?」
内側から、温かく……いや、寧ろ暑くなる。
熱を帯びる、咽喉元。
視界は、次第に潤んでいく。
「・・・ああ」
彼は小さく答えを返す。
さっきとは違って、今度は彼女が揺れてしまわないように。
大きなその手が、彼女の肩を、そっと自分の方へと抱き寄せながら。
「ありが、とう・・・」
サヨウナラは言わない。
だって。私は。
貴方に会いに来るから。
(これからもずっと、好き)
――07/11/14