異世界転生したのに最弱の僕が前世で唯一得意だった料理を武器に異世界生活始めます

「集まるまで別室待機かな? だいたい5人ぐらいで1組になるけど、イブキは私がいるから人数要らないかなと思って」

「なるほと」

パスタを食べ終えた俺らは、診断をする為に街のの中心部に向かうことにした。

「どんな職業が向いてるかな?」

「私は魔法使いとかがいいな!」

「異世界転生だったらチートとか、最強とかよな」

扉を開けると沢山の人が集まっていた。

剣を持っている者や、フクロウを肩にのせている者、マント羽織っている者まで。

「あの……」

カウンター越しに座って作業をしていた女の人に声をかける。

「こんにちは。どうなさいましたか?」

「職業適性の診断をやりたいのですが」

「かしこまりました。少々お待ち下さい」

席を離れた女の人は何やらとても分厚いファイルと、見たことの無い不思議な機械を取り出てきた。

「では、ここにお名前をお願いします」

ファイルから紙を出し、名前を書くよう促された。

本名の方がいいかな? けれどこの世界に苗字なんて無さそうだし、イブキだけでいいか。

名前を書き終えると、その紙を機械に入れ少し待つ。

「旅の方ですか?」

「はい。でもこの街に暮らそうと思ってて」

「それはいいですね! この街で暮らそうと考える人は沢山いらっしゃいますし。」

「そうなんですね」

「それにしても男女で旅って珍しいですね。彼女ですか?」

さっきまで隣にいたのに、もふもふとした生き物を肩に乗せている人に声をかけ、もふもふを触っていた。

「違いますよ。そういう関係じゃありません」

「それは残念。完成しましたよ!」

そう言って機械から出てきたさっきの紙を見て、笑いを堪えながら僕に話した。

「あなたは体力を持っていないので、騎士や冒険者には向いてませんね。魔法は治癒魔法が得意そうですが、攻撃系は苦手そうですね」

「それって滅茶苦茶弱いってこと?」

「そうなりますね。剣を握る程の体力もなく、攻撃魔法も使えない。何も攻撃できないんですよ」

もふもふと遊んでいたルシアもいつの間にか隣りに戻ってきて、僕の弱さに笑っている。

「コミュニケーション能力は高そうですね。コミュニケーション能力を武器に、お店などをやる事をおすすめします」

「お店か……」

「お待たせしました、次はお嬢さんの番ですね」

「待ってました!」

機械から紙を取りだすとさっきまでニコニコ笑顔のお姉さんから笑顔が消えた。
それと同時に焦りの表情が。

「どういうこと?」

「なにか問題でも?」

お姉さんは僕らに紙を見せてくれた。

『診断不可能』

紙には大きくそう書かれていた