「ふんっ! 手助けは不要だ。この魔王、自分が受けた恩は自分で返す。貴様の手は借りん! 帰るが良い。借金を返済したら、すぐにわしも戻る。それまでかずおを抑えておけ」


「ぬうぅ……強い決意のご様子。わかりました。このグレゴリー、魔王様が戻られるその日まで、かずおを抑えておきます。ですが、なるべく早くお戻りください。最近、伝説の勇者のぼるという者が目覚めたようなので……」


そう言いながら、グレゴリーは闇に消えて行きました。


何だか、魔王の周りも大変な事が起こっているようですね。


それでも道具屋にい続ける意味がわかりませんが、魔王のプライドなのですかね?


「伝説の勇者のぼるだと? 出会ったら、即座に消し炭にしてくれるわ! ふはははははっ!」


いや、もうすでに山岡さんには出会っていますけどね。


どういうわけか、山岡さんが目覚めてから、一度も魔王と会っていないんですよね。


のぼるもすれ違いばかりだし。


まあ、消し炭にされるなら、会わない方が良いかもしれませんね。


「……で、そこで何をこそこそと嗅ぎ回っているのだ、未来よ」


あ、バレてましたか!


一流スパイも真っ青な、完璧な追跡だと思ったのですが……まだまだ甘かったようです!